みんなの健康講座
広報 はつかいち より HATSUKAICHI


平成16年10月1日号 No.968

アトピー性皮膚炎の対処法

廿日市支部 石津 謙治

アトピー性皮膚炎という皮膚病は、よくなったり悪くなったりを繰り返しながら、しつこく続いていくかゆみのある湿疹です。体質として、 ぜんそく、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、じましんなどのアレルギーの病気になりやすい特徴があります。

◆多種類の原因

必ずしもアレルギーが、湿疹の主な原因ではありません。多くの患者さんは、皮膚表面の脂の膜や皮膚をしっとり潤わせる成分(セラミド)が少ないことにより、皮膚が乾燥してカサカサしやす、外からの刺激(汗、ほこり、汚れ、摩擦など)を受けやすくなることによって、湿疹ができやすくなります。

そのほかにも、アレルギー(家ダニ、カビ、乳幼児では卵、牛乳、大豆などの食物)、ストレス、細菌などの多種類の原因が複雑に絡みあって症状を悪化させます。

◆発症時期

多くは乳児期に始まり、特に乾燥する冬や汗をかく夏に症状の悪くなる波を繰り返しながら、大部分は思春期ごろには、自然に治ります。まれに大人まで続くこともあります。かぶれなどと違い、体質性ですから、短期間の治療ですぐ治りきるものではありません。あせらず、根気良く治療していくことが重要です。

◆治療方法