みんなの健康講座
広報 はつかいち より HATSUKAICHI


平成15年12月1日号 No.949

風邪がこじれてしまうわけ

佐伯地区医師会 廿日市支部 中尾 精治

風邪はよくある感染症ですが、その原因の8から9割はウイルスです。人には、風邪の感染を防ぐ機構が備わっています。

左の図のように、病原体(ウイルス)の強さと防御力の力関係で、病原体の強さが防御力を上回ると風邪にかかります。Aの向きになれば(病原体が強ければ強いほど、防御力が弱ければ弱いほど)こじれていき、Bの向きになれば回復します。防御力の弱い幼少児、高齢者、妊婦、過労の人、病気をもっている人は風邪をこじらせやすいのです。こじらせれば中耳炎、副鼻腔炎、気管支炎、肺炎、髄膜炎、脳炎、心筋炎などの合併症を起こします。ぜんそく、肺疾患、心疾患、糖尿病などは症状が悪化します。

まずは風邪をひかないように、またひいてしまったら、こじらせないように次のことに注意しましょう。

以上のことに気をつけて、風邪を乗り切りましょう。